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今日は朝のAM 5:00に起きて準備をして、AM 6:30に淀川小屋を出発しました。
まずは宮之浦岳を目指して6.5kmの長い道のりです。 |
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橋を渡っていきなりの急な階段をひたすら登って行きます。 |
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辺りはまだ薄暗く、ヘッドライトの光だけが頼りです。 |
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頻繁に休憩を入れながら、黙々と前進あるのみです。 |
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ようやく淀川小屋を出て1kmの地点に来ました。
ここまで30分掛りました。
あと宮之浦岳まで5.5kmもあります。 |
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ヘッドライトの明かりを頼りに、ただひたすら歩き続けます。 |
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辺りが薄っすら明るくなってくると、朝もやの中 巨木がたくさんある事に気付きます。 |
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こんな山の小道のような細い道が続きます。 |
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出発して1時間で少しゆっくり休憩をしました。
辺りもすっかり明るくなったので、ヘッドライトを外したり、服装の調整などをしてこれからの宮之浦岳に備えます。 |
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いきなり登山ルートにこんな大きな岩が出現しました。
ターボーはクライミングもするので、登れそうか確かめています。
おそらく登った方もいるかもしれませんね。 |
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だんだん登るにつれて気温がグッと下がって来ました。
標高が100m上昇するごとに、気温は0.6℃下がるそうなので、ここは地上に比べたら9℃ほど低い気温になると思います。
登山ルートを示すピンクのリボンにも氷柱が出来ています。 |
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淀川小屋を出発して1時間15分で2km進みました。
宮之浦岳まであと4.5kmです! |
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このあたりまで来ると空気がキンと冷えていて、木の葉っぱも白く凍り始めてきました。 |
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今は森の中なので大丈夫ですが、結構風が強く吹いていて、森林限界を超えて背の低い木々になるとヤバそうな感じです。 |
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淀川小屋を出発して2.3kmを1時間半歩いて、AM 8:00に小花之江河に到着しました。
小花之江河は標高1620mにある日本最南端の高層湿原です。 |
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ターボーは一番年下ですが、いつも明るくみんなを支えてくれて本当に頼りになる存在です!
かなり気温も下がって霧も深くなって来ましたが、もう少し先へ進んでみる事にしました。 |
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晴れていれば綺麗な景色なんでしょうけど、今日は時折突風が吹く厳しい状況です。 |
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少し休んだ後、また先へ進む事にしました。
この木の桟橋が凍っていてメチャメチャ滑って危ないです。
ゆっくり摺り足で進んで行きます。 |
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木の板の道が続きます。
普段なら歩きやすい道なんでしょうけど、木は全て凍っていますので、すごく滑りやすくて歩きにくいです。 |
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森の中は風や寒さはましですが、風がまともに当たる木は真っ白に凍りついています。
この先どんな景色が待っているんだろう!とワクワクします。 |
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先ほどの小花之江河から20分ほど歩いて、AM 8:20に花之江河に到着しました。
花之江河は標高1630mにある日本最南端の高層湿原です。 |
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目指す宮之浦岳まではあと3.8kmです。
正直今まで歩いてきた感じで、「あと3.8kmもあるの!?行けるかな?」って感じです。 |
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吹雪も結構ひどくなってきたので、ここで一旦作戦会議を開きました。
今はまだ大丈夫ですが、最悪の状況になった時には引き返す時間や状況を考えないといけません。
とりあえずいつでも引き返せる心の準備をしておきながら、もう少し先の様子を見に行く事にしました。 |
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またこの滑る桟橋です。
足の疲労も溜まっているので、踏ん張りが利かなくて何度もコケそうになりました。 |
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突然角を曲がったら巨大な岩が目の前に現れました!
本当に自然って不思議ですね。 |
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水が湧きだして、ベチャベチャの道を進んで行きます。
最近の登山靴はGORE-TEXという、水の侵入は防ぐけど中からの熱や湿気は逃がしてくれる新素材で出来ています。
私のレンタルした登山靴もGORE-TEXなので、快適にベチャベチャ道を進んで行けました。 |
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風の方向によって目の前の木は真っ白ですが、風をかわす歩道の木は凍っていません。
風の当たる区域に出るのが怖いです・・・。 |
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こんな急な階段も凍っているので、しがみつくようにして降ります。 |
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まだまだ進んで行きますよ。 |
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淀川小屋を出て3.2kmの地点の黒味岳分岐にAM 8:40に到着しました。
ここで宮之浦岳まで約半分です。
あと3.3kmで目指す宮之浦頂上です! |
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この辺りまで来ると、日陰の部分にはまだまだ雪が残っています。 |
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とうとう風が当たる側にやって来ました。
木の枝も風が吹く方向には氷が付いています。 |
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種子島では見れない大きな氷柱もありましたよ! |
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宮之浦岳まであと3.0kmです! |
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こんな風にロープを使って崖を降りる場所もあります。
アスレチックパークみたいです。
ターボーはいつでも笑顔で元気いっぱいに、「OKです!」と声を掛けてくれます。
登山初心者の私は、ターボーのおかげで本当に心から安心して進んで行けます。 |
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この写真からも伝わるように、辺りは空気がキンと冷えていて、風の音しか聞こえません。 |
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今度は崖登りです。
降りたり登ったりすごい道が続きます。 |
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崖を登り切った景色です。
はるか下に川が流れています。
最初に道を作った人は、よくこんな所を登ろうと思ったよな?とつくづく感心します。
車やバイクではこんな場所には来れないけど、本当に人間ってすごいなと感じました。 |
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川の上流に向かって岩の上を進んで行きます。
とにかく滑らないように慎重に進みます。 |
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川の中を倒木のトンネルをくぐって進みます。 |
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そろそろ森林限界に達したのか、辺りの景色が変わりました。
高い木は無くなり、低い木と岩が多くなってきました。
それに伴い風当たりが強くなり、寒さも一層厳しく感じます。
風速が1m/s増すごとに体感温度は1℃以上下がるそうです。
この状況は確実に氷点下です。 |
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岩も木も全て凍っています。 |
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看板も凍って、かろうじて見えるくらいです。
あと宮之浦岳まで2.9km・・・。まだそんなにあるの?この先大丈夫かな?って感じです。
とりあえずもう少し先まで進んでみる事にしました。 |
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とりあえず高台で記念撮影!
天気が良ければ見晴らしが綺麗なんでしょうね。 |
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ターボーに撮影してもらいました。
リュウジはサーフトランクスにキャップ姿
アキラ君はレインウェアにバンダナ姿
私はターボーから借りたダウンジャケットにスッポリ帽子姿(寒がり)
本当に同じ山登ってる?って感じです。 |
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この鉄の杭も風が吹く方向に倍ほどの氷が付いています。 |
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ここからは極寒の環境が続くと思うので、怪我には気をつけて慎重に進みます。 |
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木々も真っ白。
雪ではなく氷です。 |
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私は歩くのが遅いし、少し進んでは感動をして写真を撮っているので、みんな待ってくれています。
初心者なもんでスンマセンなぁ。 |
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岩の下にこんなに氷柱が!
あっ、また写真を撮ってもうた・・・。 |
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まだまだ険しい道が続きます。 |
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ここは山の斜面の道みたいで、天気が良ければ見晴らしが良さそうです。 |
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また遅れた私を待ってくれています。
なんか会議しているみたいやけど、まさか「シンヤ遅いしほって行く? 賛成!」みたいな話し合いじゃ無いやろうな?
もう少しペース上げるか。 |
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この木の橋は怖かったな。
滑って落ちたら大怪我するし、そうなると下山が遅れて遭難などの危険も高まるし、常に緊張感を持って行動しないと死の危険が近くにあると感じました。 |
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高山には珍しく大きな木がポツンと立っていました。 |
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アキラ君の立ちション休憩の隙に、一気に抜き去って順位を3位に上げました。
このあと後ろからヤイヤイ追われて、アップペースで歩かされる羽目になりました・・・。
やっぱり私は4位が好きです。 |
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まだまだ悪路が続きます。 |
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ロープで崖登りポイントもまだあります。 |
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やっと淀川小屋を出て5.1kmの地点です。
今の時刻はAM 10:00です。
あと宮之浦岳まで1.4kmなので、余裕を持って進めそうです。 |
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またここに来て滑る木の登山道です。
私は一番後ろなのでコケてもバレていませんが、何回も滑ってコケましたし、滑って顔から木の茂みに突っ込んだ事もありました。(笑)
正直自分でもショックで笑ってしまいましたし、崖じゃなくて良かったと思いました。 |
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どんどん進みますよ。 |
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あと宮之浦岳まで1.0kmです。
ここまで来ると本当にもうすぐだと感じます。
この感じだと何とか登頂できそうで嬉しいです。 |
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もう少しだ、みんな頑張ろう! |
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吹雪で視界が悪いので、いきなり大きな岩が目の前に現れたりしたらビックリします。 |
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低い笹のような木ばかりが辺りを覆っています。 |
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あと宮之浦の頂上まで500mです! |
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この辺りになると積雪があります。 |
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こんな大きな岩がそそり立っていました。 |
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頂上に向かって黙々と登って行きます。 |
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もう少し! |
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こんな変わった形の大岩が出現しました。
この岩の割れ目にほこらがあるそうです。 |
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標高1,867mのくりお岳山頂にAM 11:00に到着しました。
吹雪もひどくなってきたし、ほこらで休憩をしながら作戦会議です。 |
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ほこらと言っても吹きっさらしなのでゆっくり休めません。
この雪では宮之浦岳を超えて鹿之沢小屋まで行くのは危険と判断して、宮之浦山頂に登って淀川小屋まで引き返す事にしました。
このほこらに荷物を置いて、体一つで宮之浦岳を目指します。 |
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リュックを下ろしたら体の軽いこと!
ターボーなんか走って登って行きました。 |
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吹雪の中に続いている細い道をどんどん登って行きます。 |
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辺りは氷の絨毯のようで不思議な光景でした。
私が寒がりで無ければ感動の景色なんですが、寒さを耐える事だけを考えていました。(弱虫)
でも種子島の隣の島でこの景色は信じられないです。 |
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滑りながらコケながら、どんどん登って行きます。 |
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ついにAM 11:15に標高1,936mの
宮之浦岳に登頂成功です!
メチャメチャ嬉しかったです!
辺りは何にも見えないし、吹雪は強くなってくるし、頂上滞在時間は1分程度で即下山です。 |
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安心した下山時に怪我が多いので、慎重にスピーディーに下山します。 |
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目の前にこんな大きな岩が現れました。
登る時は吹雪で全然気付きませんでした。 |
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2つの岩は綺麗に分かれていました。 |
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アキラ君とリュウジの髪の毛は1本ずつ凍っていて、白髪のようになっていました。 |
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やっとほこらに帰って来ました。
ここからまた重い荷物を背負って、安全に下山します。 |
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吹雪がひどくなる前に、安全な標高まで下山したいです。 |
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吹雪はおさまってきて、ガスも少し切れ間が出てきました。
遠くにロボットのような形の不思議な岩が見えました。 |
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少し視界が開けてくると、気持ちに余裕が持てます。 |
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まさかの晴れ間も出て来ました。
山の天気は変わりやすいと言いますが、まさにこの事ですね。
晴れ間が出ると全然怖い気持ちは無くなります。 |
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見晴らしが良いと、歩いていても気持ちが良いですね! |
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自然と笑顔が出てきます。
前のターボーは登山者、後ろの私はテロリスト? |
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ロボットのような岩に近づいて来ました。
上に小さい岩が乗っているようで、良くこんな形で残っているな!と感心します。 |
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こんな綺麗な泉もありました!
登る時は全然気付きませんでしたが、下山時に発見する事も多いです。 |
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下山時は休憩も少なく、どんどん下って行きます。 |
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ようやく森が現れる標高まで下って来ました。 |
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川のそばでお昼ご飯を食べる事にしました。
気温が低いのでなかなかお湯が沸きませんでした。
山で食べるリンゴはシャキッと冷えて美味しかったな〜。 |
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この岩の壁は登れるかな?とか話しています。 |
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こんなねじれた杉を発見しました!
これは「絞れたタオル杉」や!とアキラ君が命名していました。
みんな疲れてハイテンションで、その後も「絞れたタオル杉」の話題で当分笑っていました。
今思えば何が可笑しかったんやろ? |
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木々の隙間から有名なトーフ岩が見えました。
本当に不思議な形の岩です。
屋久島は山のてっぺんに岩が乗っかっている事が多いですね。 |
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こんな大きな岩を抱きかかえるようにして、根っこを張っている木もありました。 |
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アキラ君がクライミングをしているイメージ写真を撮ってくれ!と言うので撮ってみました。
そんな風にも見えるかな? |
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数時間前まで吹雪の中を歩いていたとは思えない景色ですね。
山って標高によってこんなにも景色が違うんですね。 |
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こんな立派な木もありました。
でもそろそろ屋久島の巨木にも慣れてきました。
下山時には巨木を見ても写真を撮る枚数は減ったと思います。 |
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屋久島の木はこんな風に、大きな木にまた違う種類の木が寄生するかのように、絡まって育っている事が多いです。
湿気が多くてコケが良く育つからかなぁ? |
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見覚えのある綺麗な川が現れました!
ようやく淀川小屋です。 |
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淀川小屋に到着したのはPM 16:30です。
ちょうど出発してから10時間掛って宮之浦岳を往復しました。
本当によくやった!と自分を褒めました。 |
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今晩はまた淀川小屋で宿泊するか会議をしましたが、明日はモッチョム岳に登りたいので、今日は麓まで下りてゆっくり温泉に入ろうぜ!と言う事に決まりました。
ここで終点やと思ったのに、また歩くのはキツイです・・・。 |
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さらに45分歩いて、淀川入口にPM 17:15に到着しました。
ここが本当の終点です!
本当にやり切ったと思った瞬間でした!
普段パソコンの前で人差し指しか使わない私が、本当によくやり遂げれたと思います。
人間って凄いね! |
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車で下界に向かって走っている途中で「紀元杉」がありました。
やっぱりこの杉はデカイですねぇ! |
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早く下界に下りて温泉に入りたいです! |
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ようやく尾之間温泉に到着しました!
ローカルな感じで本当にゆっくり疲れを癒せました。 |
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今夜は適当な空き地にテントを張りました。
テントってどこでも寝れるから最高ですね! |
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今夜は温泉にも入って、ビールも飲めて、宮之浦岳登頂の話で凄く楽しい酒盛りになりました!
下界は気温も暖かいので快適な睡眠でした。 |